『小1の壁』と仕事の継続

「小1の壁をきっかけに仕事を辞めようか悩んでいる。」
そんな共働き家庭は少なくないと思います。
共働き家庭にとって『小1の壁』は
想像以上に重く、小学校に入学すると、
保育園時代とは生活リズムが大きく変わることで、
家計・働き方・子育てという極めて広域に影響が及びます。
仮に学童保育を利用できたとしても、
急な呼び出しや長期休暇への対応など、
仕事との両立は簡単ではありません。
一方で、勢いで退職してしまうと、
家計や将来のキャリアに
大きな影響が出る可能性もあります。
つまり、
『小1の壁』で時間的にはやりようがないのに、
仕事を辞めたら将来に不安が残るという、
選択に悩む問題なのです。
・『小1の壁』で仕事を辞めたいが、将来が不安
・仕事を辞めることは悪い事ばかりなのか?
・本当に仕事を辞めて後悔しないか想像できない
そこでこの記事では、小1の壁を理由に
仕事を辞めるメリット・デメリットを整理して、
「後悔しないための判断基準」を考えていきます。
僕自身も数年後に小1の壁を迎える予定です。
そのため、働き方の選択肢を増やす目的で資産形成やセミリタイアの準備を進めています。
その視点も交えながらお伝えします。
『小1の壁』で働き方を変える人は5割超

まずどれぐらいの人が、『小1の壁』をきっかけに
働き方を変えているのでしょうか。
下記は2023年に
放課後NPOアフタースクールが実施した、
小学校1年生〜6年生の子どもがいる働く女性
(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)を対象にした
アンケートの調査結果を引用したものです。

「小1の壁」に関するWEBアンケート調査結果
実に5割超の人が子どもの小学校入学時に、
働き方の見直しを検討しているのです。
もちろん、これはあくまでも
「働き方を変えたか、どうか」なので、
時短勤務への切り替えなどが含まれます。
退職している方は時短への切り替えと
比較すると少ないとは思うものの、
例えば正社員からパートに切り替えたという事例は多くあると推測されます。
『小1の壁』で退職を考える家庭が多い理由

ではなぜ『小1の壁』で、
退職することを考えるのでしょうか。
それは『小1の壁』が子どもよりも親の働き方に大きな影響を与えるからです。
例えば、
- 小学校の下校時間が早い
- 学童保育の利用時間に限りがある
- 夏休みなど長期休暇への対応が必要
- 子どもの体調不良や学校行事が増える
これらが重なることで、
「今の働き方では続けられない」と感じる人が増えます。
特に夫婦どちらもフルタイム勤務の場合は、
毎日の送迎やお迎えの時間調整だけでも大きな負担になるでしょう。
僕の家庭は今は僕が月~金フルタイム勤務で、
妻は育休中で1歳になった子どもを育てています。
保育園の送り迎えさえもまだないですが、
妻の負担を低減させるために
できる限り早く帰宅し夕飯を作ったり、
毎日子どもをお風呂に入れて寝かしつけをしたり、
仕事との両立には体力を使っていると感じます。
ただ生活するだけでも疲労感が大きく、
ベッドに横になるころには、
非常にぐったりとしてしまっています。
なつの”ただ生活する”のレベルが上がる感じですね。。
加えて長期連休への対応とか、
学校行事が入っているとなると、
本業と別プロジェクトを抱えているようなもので、
仕事との両立が如何にハイレベルなことなのか、
割と簡単に想像できてしまいます。
仕事を辞めるメリットとデメリット


仕事・子育て・時間に追われ心身が疲れれば
「仕事を辞めようか」と考える人は、
決して少なくないと思います。
ただ一方で、
「でも辞めてしまったら、将来が不安」と
考えるのもとても自然なことだと思います。
そこで次に仕事を辞めることの
メリット/デメリットをまとめます。
仕事を辞めることのメリット


子どもと過ごす時間が増える
これが一番のメリットになると考えられます。
『小1の壁』対策を知るほどに、
大人側の時間について検討しているものケースが多いですが、
子どもが心身共に安心して過ごせる環境が整わない事が、問題の本質です。
子どもからすれば、保育園から小学校に上がり、
学校生活に慣れるまでは
大きな不安を抱えています。
きっと慣れない生活に疲れてしまうこともあるでしょう。
親が家にいる時間が増えることで、
精神的な安心感につながる家庭も多いでしょう。
時間に追われるストレスが減る
社会人をしていると、
時間に追われるという感覚は、
大なり小なり誰しもが感じるところだと思います。
これが特に仕事と子育てを両立し出すと、
より顕著にそれを感じるようになったと、
子育てを始めてたった1年足らずの僕でも思います。



仕事と子育ての両立が始まって、
時間に追われる感覚が強くなりました。
もしこれが『小1の壁』にぶつかって、
毎日「お迎えに間に合うか」「急な連絡が来ないか」と気を張り続ける生活が続くことを考えると、
きっと想像以上に疲れてしまうでしょう。
「子育ては人生の重要なプロジェクト」みたいな表現を過去に見たことがありますが、まさにその通りだと思います。
もし仕事だったら重要なプロジェクトに
リソースを割くために、
別のプロジェクトから外れるというのは、
何も不思議なことではありませんよね。
子育てのために退職すれば、
極端な話をすればリソースを
すべて子どもに注ぐことだってできる訳です。
子どもだけでなく家庭の中のことに時間を使えれば
家庭全体が落ち着くケースだって考えられるのではないでしょうか。
家庭を優先した選択ができる
フルタイムの仕事をしていると、
家庭よりも仕事を優先せざるを得ない場面も
あるでしょう。
僕はどれだけ忙しくとも
定時で上がることを心掛けていますが、
そんな僕であってもそのような経験が
全く身に覚えがないわけではありません。
もっと責任のある立場の方や、
仕事に熱心な方は仕事を優先することが当たり前になる事だってあり得ます。
退職という選択は、
仕事からある程度離れる訳ですから、
いわば強制的に仕事を優先しないで済む状況に
身を置くことになります。
つまり、
家庭を優先した選択ができるようになるのです。
これまでは仕事と天秤にかけなければならなかった
子どもの体調不良や学校行事にも
柔軟に対応できるため、
「仕事か家庭か」で悩む場面は少なくなります。
仕事を辞めるデメリット


世帯収入が減る
当たり前のように感じるかもしれませんが、
やはりもっとも大きな影響があるのは収入です。
厄介なのは、
『小1の壁』にぶつかるタイミングが、
ほぼ間違いなくこれから教育費が掛かるタイミングであることです。
もちろんお金が掛かるのは教育費だけではなく、
持ち家なら住宅ローンの返済もあるし、
家計を守らねばならない、
更には自分達の資産形成だって進めねばならないのですから、まぁ大変なわけです。
今は仕事を継続しているから、
何とかなっているだけで、
もし仕事を辞めれば収入減となり、
ご家庭の家計状況によってはキツイ節約を強いられる可能性だって考えられます。
キャリアが中断する
一度仕事を離れると、
希望する条件で再就職できるとは限りません。
給与や働き方など、
以前と同じ環境を得るのは簡単ではないでしょう。
特に今働いている環境が良いと
感じている方にとっては、
キャリアが中断されることは
想像以上に大変なことである可能性が高いです。
僕自身は『小1の壁』到達時点で
セミリタイアする予定で、
会社員とは別のキャリアを望んでいますが、
そんな僕もいざキャリアを中断してみたら、
想像以上にキツイのかもしれないなとも考えます。



いざ仕事を辞めるとなると、
躊躇してしまうことも。。
少し話がそれるかもしれませんが、
キャリアの中断が想像以上に
キツイ可能性があると考えられる以上は、
収入の低い夫婦のうち一方が辞めるみたいな
安直な選択はできません。
僕の家庭でも『小1の壁』をきっかけに
夫婦でキャリアについて
しっかりと話し合ったことで、
妻が今の仕事をできる限り続けたいという考えだということが明確になりました。
僕ら夫婦は仕事が忙しくとも、
毎日少なくとも1時間は話しますから、
希望するキャリアについてわかっているつもりでいましたが、
改めてじっくりと話し合わないとわからないこともあるんだなと驚きました。
将来への不安が大きくなることも
仕事を辞めれば
それだけ時間を生み出せるのですが、
同時に収入が下がり将来に不安を抱きやすくなる可能性があります。
特にこれまでそれなりに忙しく稼いでいた人は、
それまで一種のアイデンティティだった仕事から離れたことで、何もなくなったという感覚と、
収入という一つの尊厳みたいなものを
一気に手離すことになりますから、
かなり大きな喪失感を覚えるかもしれません。
つまり、収入減+キャリアの断絶によって、
将来を不安視してしまうという状態になってしまうのです。
’貧すれば鈍する’ということです。
辞める前に検討したい5つの選択肢


ここまでで既にお分かりかもしれませんが、
仕事を辞めることは極端な選択なのです。
もちろん僕自身もある種極端な選択をとろうとしているわけですが、
だからこそ数年という時間を掛けて準備をする必要があると考えます。
時間を掛けられない場合とか、
それほど極端ではない選択肢がないのかと言えば、
全くそんなことはないので、
次にまとめていきたいと思います。
あくまでも個人的な考えにはなりますが、
もしセミリタイアせずに
『小1の壁』対策をとるとすれば、
以下のような順番で検討すれば良いと考えます。
① 時短勤務を利用できないか
時短勤務は
例えばフルタイムだと8時間勤務のところを、
6時間勤務などに変更して、
今の職場のまま勤務するようなことを指します。
数時間程度の余裕が生まれ、
帰宅時間を早めることができるため、
『小1の壁』の主たる問題である『時間の壁』を
軽減することが可能です。
▼「5つの壁」についてはこちらを参考にどうぞ


【小1の壁は5つの壁だった!】漠然とした不安を解消する対策を解説
ただし、勤務時間の減少に伴い、
収入は時間に見合っただけ減ります。
例えば
先ほどの8時間勤務から6時間勤務に変更すると、
単純計算で月収の75%まで減少します。
ただし、
時間勤務の減少分を補填する制度があったり、
会社によっては賞与の計算に
時短による影響がなかったりするので、
減少幅がもう少し小さいケースが多いようです。
つまり、仕事を辞めしまえば、
かなり極端に収入減になるところを、
時短勤務への変更であれば
収入の減少幅は最小限になるでしょう。
▼時短勤務についてはこちらも参考にどうぞ


【小1の壁を乗り越えられる?】時短勤務のメリット5つ・デメリット4つをまとめてみた
② 在宅勤務や部署異動は可能か
次の選択肢として考えられるのが、
在宅勤務への変更や現状よりも
時間に融通の利く部署への異動です。
在宅勤務が可能な職種・職場の場合、
子どもが帰宅した際に
親が家にいる状態を作れます。
もちろん、在宅で仕事をしていれば
子どもの面倒をすべて見れるわけではないものの、
「子ども一人で留守番させなければならず不安だ」ということは防げます。



親が家にいる環境をつくることが重要です!
また時間に融通が利く部署への異動ができれば
例えばフレックスなどを活用しながら、
仕事の時間が柔軟になるため、
家庭の状況に合わせやすくなります。
難点としては、上記の条件に当てはまる
業種/業務内容が限定的だということです。
活用できる人は
積極的に活用することをおすすめします。
③ 学童や民間サービスを活用する
勤め先の状況や業種によっては、
①時短勤務も②在宅勤務/部署移動が
困難な場合も多々あります。
その場合、次の選択肢としては、
学童や民間サービスの活用が挙げられます。
これらは毎月の出費が発生することが
主なデメリットになりますが、
言ってしまえば時間を買う選択になります。
学童は預かり時間が比較的短い場合が多いため、
夫婦ともにフルタイムを継続することはいずれにしても難しいかもしれませんが、
それでも夫婦共にキャリアを諦めず、
収入も安定する状態を作れるのであれば、
学童の活用はとてもコスパが良いと思います。
▼学童に関してはこちらも参考にどうぞ。


【小1の壁と学童保育のリアル】公立と民間の違い・入れない場合の対策をまとめてみた
④ パートナーとの役割分担を見直す
『小1の壁』を問題として取り上げる際、
大抵は学童の活用について提言されて
それで終わるものは多いように思いますが、
実は身近にある改善点を
見直していないこともあるようです。
それがパートナーとの協同です。
『小1の壁』よりも以前からしっかりと夫婦で協力しているという方も、
たくさんいらっしゃるかとは思いますが、
一方で「最近、夫(妻)とゆっくり話しができていない。。」などという方も多く見受けられます。
「話ができていないぐらいで、大げさだな」とか、
「話さなくとも支えあえるよ」と
言われてしまいそうですが、
少なくとも日常的に話し合いが
できない状態になっている場合、
協同するのは難しいのではないかと
思ってしまいます。



夫婦の話し合いって重要です!
既にご経験されている方も多いと思いますが、
子育てにしても、家事にしても、
どちらか一方だけが
負担を抱えると長続きしません。
もしちゃんと夫婦で協同し、
送迎や家事をどう分担するかを
話し合うことができていれば、
仕事を辞めるような極端な選択をせずとも、
『小1の壁』を乗り越えることだってできるかもしれません。
しっかりとパートナーと話し合って、
役割分担を見直してみると
より効果的なのではないでしょうか。
⑤ 家計と資産を見直す
時短勤務にしても、学童にしても、
仕事という側面よりも
実は単純にお金に関する悩みである場合も
多いのではないでしょうか。
仕事を継続するか、辞めるか考える時、
手元にまとまった資産がある場合だと
選択肢が変わる方もいるのではと思います。
「お金があれば子供との大切な時間を優先したい」という感覚は、決して僕だけの特別な感覚ではないと思います。
だからこそ、
『小1の壁』に備えて家計を見直して資産形成を
推し進める必要があるのです。
▼家計管理に関してはこちらも参考にどうぞ。


私がセミリタイアを目指している理由


僕は子供が産まれる前から
資産形成を続けていますが、
今は資産形成を続けている理由の一つとして、
『小1の壁』を迎えたときに
「働き方を自分で選べる状態」にしたいからということが挙げられます。
子どもの教育費が必要になる場面で、
「セミリタイアを考えるなんて、どうかしている」と言われそうですが、
そもそもセミリタイアは
仕事を完全に辞めることではありません。
例えば、
『小1の壁』と仕事の関係に落とし込むとすれば、
生活費の一部を資産収入で補うことで、
- 時短勤務を選ぶ
- 残業を減らす
- 転職する
- 家族との時間を優先する
といった選択がしやすくなります。
『小1の壁』そのものをなくすことはできませんが、
心地よく生活できる環境の選択肢を
人生設計で増やすことはできると考えています。
僕は『小1の壁』まであと6年ほどですが、
選択肢を増やすべく、家計管理と資産形成の加速を実践しています。
やっていることは比較的地味ではあるものの、
将来を悲観せずに、今を頑張れるのは張り合いがあって良いですね。
▼資産形成・セミリタイアについてはこちらも参考にどうぞ。


【小1の壁対策】6年後のセミリタイアに向けてやっていること3選
辞めるか続けるかではなく、「選べる状態」を目指したい


小1の壁では、「仕事を辞めるべきか」
「続けるべきか」という二択で考えがちです。
しかし、本当に大切なのは、
自分たちの家庭に合った働き方を選べることではないでしょうか。
そのためには、
- 学童保育などの情報収集
- 夫婦での話し合い
- 家計の見直し
- 資産形成
を早めに進めておくことが重要です。
私もまだ小1の壁を経験していませんが、数年後に後悔しないよう、一つずつ準備を進めています。
『小1の壁』で苦しむ人が
ひとりでも減らせればと思います!
当ブログでは、
『小1の壁』を乗り越えるべく、
家計管理・資産形成・教育費・働き方、
そして子育てについて、
有益な情報を発信しております。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!






